レポート | 投稿日: 2016.04.27

親子で考える海岸防災林再生活動~植樹と海岸林学習会in宮城県山元町を平成28年3月26日(土)に実施しました。

今回のイベントは、次世代を担う子どもたちに海岸林に興味を持ってもらい、海岸防災林再生の取組を未来まで継続し伝承させていくために、抵抗性マツを中心とした植樹活動とジオラマづくりなどを行うとともに、被災地の主要な産業にも楽しく触れ合うイベントを目的として開催しました。また、地元 山元町の協力と参加を得て、都市部等の企業、団体等と地元住民、被災地のNPOとの協働による海岸林再生活動を通じて、幅広い交流活動に繋がっていく海岸林再生のモデル構築に資する試行的取組でもあります。宮城県森林インストラクター協会との共催で実施しました。

寸劇と除幕式でスタート

山元町の植樹会場(「みやぎ海岸林再生みんなの森林づくり活動」公募地)にて、海岸林の必要性等を解り易く演じた寸劇が披露されました。

2016032601

2016032602
その後、海岸林に新たに設置された看板の除幕式を行いました。とても目立つ斬新なデザインです。

2016032603

植樹開始、お腹が空くくらいの作業に勤しむ

除幕式後、参加者は配布資料を基に、宮城県森林インストラクター協会から植樹の方法などの説明を受けてから、植樹作業に取り掛かりました。植樹箇所には、事前に支柱を立て、先端部を4種類に色分けし、色に応じて決められた樹種を植えるという流れで行いました。

2016032604

参加者は植樹箇所に穴を掘り、苗木を置いて、埋め戻し、植樹箇所がマウンド状にした箇所では、被覆材で覆いこれを割り箸により固定していきました。家族で「大きくな~れ」の呼び声とともに、マツを主体に広葉樹を混ぜ合わせ500本弱を昼までに次々と植えていきました。

2016032605
2016032606

2016032607

2016032608

今回の植栽に当たり、シャリンバイ、クロガネモチ、ネムノキなども試験植栽し、宮城県森林インストラクター協会にて今後生育状況をモニタリングするとのことです。

丁寧に多くの苗木を植樹したので、予想外に時間がかかり、予定していた自然観察などが残念ながら割愛となりました。

その後は山元町の公民館に移動して、昼食となりました。 参加者が持参したおにぎりなどと宮城県森林インストラクター協会などが準備した地元の果物、ジャム、ホッキコロッケ、社会福祉施設「工房地球村」のアップルパイなどを食べて参加者は大満足でした。

2016032609

昼食後は、東北海岸林物語の紙芝居を上演し、植樹会場で披露した寸劇の内容を深く掘り下げ、 海岸林の重要性、造成の苦労などの理解を深めました。その後、ミニ海岸林ジオラマづくり体験活動に移りました。

2016032610

2016032611

2016032612
バスの車窓や実際に植樹地で自分の目で見て、また、寸劇などでその必要を学んだ子どもたちの多くは、防風垣や土盛りの様子を再現していたジオラマを作成していました。海岸林の周りには動物の他にも家が立ち並んだ風景を作ってくれた子どもたちも沢山いました。

参加者が楽しみにしていたイチゴ狩り

最後に自由参加で地元の名産品のいちご狩りをしました。4種類のイチゴを頬張りながら、参加者は堪能していました。
なお、今後海岸林再生に参加する都市部等の人たちにも地元の生業に親しんでもらい、地元との交流などを深めることは重要な体験であると考えています。
イチゴ施設の経営者は、震災後に国等の支援を受けて再建したとのことでした。また、農薬は最小限に抑えるために、天敵などの活用、室内の温度、湿度管理の徹底などには優れた技術者は必要であるとのことでした。

2016032613

2016032614

今回は、地元周辺からの参加、座学と植樹体験、地元の生業に触れる、地元の美味しい食材の提供など盛りだくさんの試みをしました。初めての試みで宮城県森林インストラクター協会においてはその準備も大変であったと思います。

都市部の企業、団体などの海岸林再生活動の参加と併せて地元の良さ、地元との交流の輪を広げていくため、遠隔地からの参加者との交流を如何に進めるか、また、地元の生業の振興にもどう繋げていくか。このおもてなしの方法は、受け皿となるNPOや地域の特産名産や生業の実情によって多様な対応があると思います。

今回のイベントを振り返って

今回の試行的な取組を振り返ってみていくつか思うところを述べると、

  • 盛りだくさんのメニューをマニュアル化して汎用性を高めること
  • 生業についての説明の時間と資料も準備すると理解が深まった(例えば、イチゴ栽培に係る生産者の苦労話や天敵の話、イチゴが花をつけてから30日から31日で食べ頃になるが、その栽培管理の極意などを聞く場)
  • 参加者間の交流の時間を設けどのような交流会をするか。また、都市部等の参加者に継続的協力に向けて参加者の充実感達成感を知り、これを踏まえたメニュ―を考えることも大切ではないか
  • 外部参加者含め、植樹保育活動と各種イベント、地元との交流等が手間暇かけず如何に進めることことができるかが重要なポイントの一つだとも思います。